気象災害軽減イノベーションハブ事業に参画

昨年制作した災害時の安否確認システムが、国立研究開発法人防災科学技術研究所(以下防災科研)の防災イノベーションハブ事業で実証実験に選ばれ、高度なセキュリティ対策や一時避難場所での安否確認機能などを追加しています。

このシステムは、長岡市青葉台3丁目町内会で2015年9月に実証実験が行われ、2016年から正式に本番運用が開始されています。2015年9月の実証実験の様子はNHKでも放映され、「首都圏防災ナビ」というサイトで「第27回 安否確認はIT技術の活用で」として紹介されています。また、同じくNHKの「MIRAIMAGINE」というサイトでも「ICタグで安否確認 自主防災組織の取り組み」としても紹介されています。

この安否確認システムでは住民にRFIDタグの埋め込まれた名札を配布し(青葉台3丁目では2016年8月に全戸全登録住民に配布)、避難所での受付をRFIDリーダーで短時間に完了できるところがクロースアップされています。実際に2016年9月4日の避難訓練では、避難先の青葉台中学校で265名のチェックインを5分程度で完了させました。

しかし、このシステムの肝は「災害時に安否未確認者を短時間に把握することができる」という部分です。

安否未確認者の把握
安否未確認者の把握

全住民の情報が把握できている場合に限り、安否確認者を入力することで、安否未確認者を捕捉することが出来ます。地震災害などのようになんの前触れもなく突然被災するような災害では、まずは一時避難場所で短時間のうちに安否未確認者を捕捉し救護活動を行うことで人命を救うことが出来ます。

また地震災害で避難所に避難する場合は、ライフラインは完全に途絶します。しかしながら避難所では避難者名簿を作成する必要があります。これを夜間ほとんど灯りのないところで作成、転記することは無理です。しかもそれをFAXかメールで本部に送信することになっていますがFAXは動作しません。

世帯ごとに記入する避難者名簿
世帯ごとに記入する避難者名簿

この避難者名簿に転記・集計
この避難者名簿に転記・集計

これをRFIDによるチェックイン機能は簡単に実現します。

安否確認システムによる避難者名簿
安否確認システムによる避難者名簿

安否未確認者の捕捉
安否未確認者の捕捉

防災科研は本年度、国立研究開発法人科学技術推進機構(JST)が実施する「イノベーションハブ構築支援事業」で「「攻め」の防災に向けた気象災害の能動的軽減を実現するイノベーションハブ」として本採択され、「気象災害軽減イノベーションセンター」を設立しました。これに伴い防災科研長岡雪氷防災研究センターのある長岡を中心とした地域での取り組みを実現すべく長岡サテライトが活動をしており、弊社もその一員として参画しております。

2016年9月23日に「気象災害軽減イノベーションセンター長岡サテライトキックオフシンポジウム」が、長岡震災アーカイブセンター「きおくみらい」にて開催されます。多数のご参加をお願い致します。私も長岡IoT推進協議会の活動報告を行います。

気象災害軽減イノベーションセンター長岡サテライトキックオフシンポジウム

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