製造業を知ろう 工場見学に行きました

長岡市には今年度商工部産業政策課内にイノベーション推進室が設置されました。磯田市長の肝いりで長岡の特に製造業のIT・IoT・AI導入を推進していこうということです。またそれに応えられる企業の育成も重要です。そのためにはIT企業としては製造業をよく知る必要がある、ということでお招きを頂いて、鋳造業4社と生産ラインでIoT化を推進している企業、自社開発で生産管理のIT化を推進しIoT導入を計画している企業を見学してきました。

鋳造業はものづくりのスタート地点となる業種で、景気動向の変化をかなり早い段階で察知できもろにその影響を受けるようです。今回は鋳造業、木型屋など関連する企業が集積する工業団地に伺いました。

金枠の中で鋳型を砂で作りその中に1400度に熱した鉄を流し込んでいきます。非鉄の企業もあり、こちらは銅やアルミなどで製造工程はほぼ同じですが若干課題なども異なります。

共通する課題は、①木型の管理②品質の向上③生産計画の合理化にあると感じました。

一つの木型で鋳型を何回も製作しますが、ときに仕様が変更されたり、破損して修理に出したりしながら保管します。高価なものであるし、それが今どこに保管されているかということやその保管が基本的にはベテランが行わないと以降の生産に影響するようです。IT屋としては木型が生産管理上その使用歴や仕様変更・修理歴と結びついた管理がされることが基本ですが、木型にICタグやIoTを埋め込んでの保管状況の管理ができれば非常に役立てられるように思いました。

鋳造品を作るもととなる鉄は銑鉄や鋼屑、戻し材と、ケイ素やマンガンなどを混合し1400℃くらいの湯にして鋳型に流し込むわけですが、それらの混合割合については経験の技となっていますし、「す」などは温度や湿度も影響すると言われていますが、このあたりも経験の技となっています。センサーで正確に計測し製品における最適化を探る道はあるように感じます。

また、出荷計画、使用する金枠、電気炉の容量、置き場所、木型の数…といった非常に多くのファクターにより生産計画が作成されるようで、通常のアルゴリズムでは解決できない部分もあるようですが、AIの専門家からすると「何らかの最適化アルゴリズムがあるはず」ということですので、生産管理の中にAIを取り込むことでの解決策が見つかるように思えました。

生産管理においてIoTを導入している工場では、IoTによりラインでの入力の手間を省いたり、自動計測により稼働率を向上させたりと、大きな効果を出していました。自社で考え工夫しての導入なので、今後の課題や計画も明確になっておられました。地方都市の工場では求人がままならないという現実があり、IoTの導入は省力化、効率化を生むだけでなく、精度の向上も結果となるので、今後この企業はモチベーションも高くますます競争力が向上しそうです。

今回見学に行かなかった企業で、夜間自動運転を行っている企業のお話を別途お聞きしました。「夜間自動運転のセットをし朝会社に行ってみたら装置が停止していた」というようなことが時々発生するとのこと。IoTにより異常の検知と通知、異常の事前検知と保守という非常にプリミティブなIoTでも役に立ちそうだと実感しました。